アロハ〜旅行記2日目

ピピピピピピ・・・。
目覚ましが鳴って、後もう少しだけと思いながらボタンを押す。
その隣で、私ももう一度と思って布団に潜り直す。


「ぎゃっ!!」
と起き上がり、ためらいなく部屋の電気をつける。
「郁ちゃん!!5時5分だよ!!!!」



今日はダイヤモンドヘッド日の出登山の日。
集合は、ホテル前のバス乗り場に5時25分。


2人ならんで顔を洗い、服を着替え、冷蔵庫の水を鞄に入れて、
日焼け止めは後ほどとあきらめて、ホテルの廊下、エレベーターホール、
エントランスロビーを駆け抜ける。


アーバスは何台もあり、現地ドライバーさんが名前を呼ぶ。
何とか見つかって間に合って、バスに乗り込み、息も絶え絶え日焼け止めを塗りこむ。
髪はぼっさぼさなのでばしっとしばって。


「時々なんですけどね〜。年に何組か寝過ごしちゃう方がいらっしゃうんですよ。
明日は気をつけてくださいね。もったいないですからね。」
「それは絶対しませんよ〜〜、アハハハ〜〜〜。」


昨日のツアーデスクでの会話が鮮やかによみがえる。
『年に何組か』に入らなくて、本当によかった。
登山ゲートに6時前に到着。
辺りはまだ暗い。とはいえ少し、日が昇り始めているか。


頂上までは片道30分ほどかかるらしい。
私たちは急ぎ目に登ることに。


初めは楽しくおしゃべりしながらハイキング♪な雰囲気だったが、

途中から思った以上のハードさに黙り込む。
聞こえるのは歩く音、息遣い。


振り返ると、登山者が巡礼者のように列をなしていた。



ガイドブックに載っていた『心臓破りの階段』の途中で、
何度も心臓が破れる音が聞こえた気がした。
最後の方などは、両方の手すりで重心を前へ押しやる感じで、
souリハビリ中in Hawaii状態だった。


ようやく、頂上に到着。
汗がどんどん流れ出る。
お目当てのご来光はごらんのとおり!!

間に合った・・・。
いや、本当によかったと心から思う。ここにこれて。


私たちが下山するときも巡礼者の列は途絶えることなく。
「頑張ってね〜。」と心で祈りながらすれ違った。


麓で少し休憩して、再びバスへ。
現地ガイドさんと現地ドライバーさんが英語でなにやらしゃべっていて、


「missing.」
「missing!?」


という会話の後、missingの人のことには触れないまま、バスは出発した。
すごいぜ、ハワイの現地ツアー。


その後、麓で土曜のみ開催されているファーマーズマーケットへ。
ここで朝食をいただくことに。
10$しか持ってこなかった私たち。
お土産に蜂蜜を・・・買う余裕は全くない。
とても美味しかったのだけど。


結局。
チーズバーガーと、ベリーミックス入りジンジャーシロップジュースをいただいた。
昨晩に続いての、肉。


しかしこれが香ばしくてかなりうまい。
焼き加減最高。
まだ8時半だ。
起きてから、トータル3時間半ほどの出来事と思えない。


帰って仮眠しますか、ということでホテルまで戻り。
ちょっとABCだけまわりましょう。
ハイビスカスの花の髪飾りを買ってつけちゃいたいよね!ってことでうろうろ。
途中立ち寄ったクッキー屋さんで会社用のお土産も買い、
ディスカウントマートでしばらくミネトンカのブーツを試着して悩んでいたら、
既に11時を回っていた。


あかん。
次の集合は12時台。
もう寝るのは無理だろう。てか、今日の朝、前科一犯だから自分のことが信用できない。
結局ダラダラして、初めてコナコーヒーを部屋のベランダでゆっくり飲む時間ができた。
ほっとした瞬間。


で、午後からはパワースポットめぐり+ノースショア+星空観測ツアーへ。
ツアー参加者たったの13人。
ちょっと大き目のワゴン車で移動で、次第に連帯感が生まれた。


パワースポットのひとつ、クカロニコ。
ここでハワイ王族の方が出産したらしく、後ろの山が
横たわった妊婦さんの形に見えると教えていただく。


他にもたくさんパワースポットをめぐって、頭はパンク。
最終的にパワーストーン1つ30$で販売しますといわれ、完全に頭から煙が出てきた。
次に行った、ドールパイナップル園でパイナップルアイスを食べて、頭を冷やす。


出てくるのが遅く、必死でかっ込む。
途中から仲良くなったご夫婦の奥さんが
「あ、いいな〜。買えたんだ〜〜。」
と声をかけてきたのでおすそ分け。
旦那さんが
「よかったな」
とにっこり笑っていた。


その後、コーヒーファクトリー、ソープファクトリーをまわって、
ハレイワタウンに到着。
正直言って、私たちはここがメインと思っていた。
ノースショアの、ガーリックシュリンプは食べたい。
たとえ、夕食直前でも。


私たちの目のぎらつきに興味をもったさっきのご夫婦が
ついて行きたいといったので、プレッシャーを感じながら一緒にガーリックシュリンプの売られているワゴンを探す。
ここで道を間違っていたら、土下座しかない。
私は途中からプレッシャーのため走り出し、ワゴン発見!!
郁ちゃんに手で大きく○印のサイン。


ところが。
目当ての「ジョバンニ」というお店のワゴンは閉まっており。
せっかくきたし、ここも人気みたいだしってことでお隣のワゴンへ。
夕食食べなきゃなので、4人でシュリンプをシェアすることに。


お2人は仕事の関係で福井県に住んでいるという夫婦。
新婚さんかな?と思えるぐらいのラブラブっぷりだったが、
既に結婚5年目らしい。
奥さんは三重出身、旦那さんは神奈川出身。
医療関係のお仕事だそうだ。
この後のレストランの食事のときもご一緒させていただいたが、
福井県の不便さを切々と語っていた。


「お2人は、看護士さんか何かですか?すごいパワフルだし、バイタリティーあるなぁと思って。」
と、旦那さん。
「いや、しがない会社員です。」
と、こたえる私。


どこへついてもガシガシ歩いている私たちが、どうやら気になっていたらしい。そんなこんなでゆ〜〜っくりしたペースでようやくシュリンプ登場。


これもかなりうまっ!!
ガーリックがかなり利いていてうまい!!
エビぷりぷり。


食べて戻ると、集合時間ギリギリだった。
そのまま、夕食場所のレストランへ。


やっぱりオプショナルツアーのご飯はそんなに美味しくない。
サラダ、ミートソースパスタ、ガーリックトーストの夕食。


外はまだ明るく、星は見えるのか!?という雰囲気。
それでも車は走り出し、ハワイの「本願寺」に到着。
本当にお寺で、鐘もあった。


広場のようなところにいすを置いて、みんなで空を見上げる。
初めは多少雲もあったものの、風で流れ、結構な数の星が見えた。
天の川も結構くっきり。
人工衛星も何度も確認でき、
「あの動きさ〜、古い紙にいる虫に似てるよな。」
と私たちがしゃべっていたら、ご夫婦の旦那さんがこっそりふき出していた。


日が落ちると一気に寒くなり、 そして段々眠くなり、
ワゴンに揺られてホテルへ戻ることに。
本当に爆睡。
ふと目が覚めたとき、
涙そうそう
のハワイアンバージョンが流れていた。
郁ちゃんも聞いたらしい。


21時過ぎにホテルへ戻り、さすがにへとへと。
お風呂に入ったりなんだかんだして、この日も23時半頃、眠りについた。